ゆるい言語活動のすゝめ

うえみずゆうきとけんぞーによる対談企画です。テキストときどきラジオ。

『リアル書店の在り方について』 第49回ゆるい言語活動のすゝめ

f:id:uemizu:20170902212004p:plain

第49回 ゆるい言語活動のすゝめ

[スポンサーリンク]

テーマ「リアル書店の在り方について」

けんぞー: 書店がない自治体が2割強になったそうです。主に町村単位の小さな自治体で起こっている事象みたいです(市でも7自治体くらいが書店0とのこと)。恐らく個人商店規模の小さな書店が少なくなってるのかなと思います。
ちなみにうえみずさんは、普段書店に足を運んでますか?

うえみず: ぼくは本を読む割りには、リアル書店には行かないほうだと思います。時間があるときにフラッと立ち寄ることはあっても、書店に行くために出かけることはありませんね。「購入する」という意味では97%はインターネットです。
個人のリアル書店、厳しいですよね。

けんぞー: おれは毎週書店には2、3回行くのですが、最近はブクマ!という本のフリマアプリで買っちゃいます。なので実感としては本の買い方が多様化したのかなとは思いますね。
そもそもリアル書店は必要だと思いますか??

うえみず: リアル書店の魅力って、「偶然の出会い」にあると思うんですよ。インターネットだと、どうしても自分の関心のあるものばかりが出てくる。リアル書店だと好き嫌い問わず、情報が目に飛び込んできます。その偶然の出会いが価値。そうした意味では、大規模な書店や尖ったセレクト書店みたいなものでないと難しいですね。普通のリアル書店の価値となると、正直思いつきません。

けんぞー: 偶然の出会いはおれも重視します。あとはインターネットが使えない子供などは書店か図書館じゃないと本と出会えないですしね。個人的には最低ショッピングモールの中に出店する規模の本屋は身近に欲しいところです。それ以外の書店には僕も価値を見出だせないですね…。

うえみず: 実際それが冒頭の「書店がない自治体」につながっているのでしょうね。インターネットの登場で産業構造がガラッと変わっている、そのことを露骨に感じる業界ですね。

けんぞー: 今後の書店のあり方としては、まずは規模。地方だとショッピングモールに出店している規模の書店、都会だとジュンク堂や紀伊国屋などビル一棟書店みたいなものだと残っていくだろうという見解は我々は一致してると思います。
コンセプトを決めたセレクトショップ系の書店、あれはこれから増えていくでしょうか??

うえみず: うーん、どうでしょうかね…。
クラウドファンディング的なやり方で、尖ったことをやる人はポツポツ出てきていますが、セレクト書店がどんどん増えていくかと言われるとそうは思いませんね。持続性を考えると、ちょっと面白いだけではやっていけないですし。

けんぞー: 尖った書店が出てきても、持続性が維持できないというのは分かりますね。集客率は良くなさそう。逆に、大型書店が脅かされるとしたらどのような要因があると思われますか?

うえみず: そうですね、脅かされる要因があるとすれば大型書店が「書店」を意識し過ぎてその枠組みに囚われることですかね。あくまで書店なんだけど、本に囚われるな、という感じ(笑)
僕のよく行くTSUTAYAなんかは、スタバが併設されていてスタバのコーヒー飲みながら、売り物の本が読めちゃうんですね。不思議なもので、決して本を買う気ではないんだけど、読んで欲しくなったらその場で買っちゃうこともままあります。完全に狙い通りですよね。
これまでの話を通して素朴な疑問が湧いたんですが、あれだけ大きな敷地と品揃えと人員で、本の販売だけで利益出るんですかね?相当厳しそうな気がしたんですが。

けんぞー: 書店は粗利で22%、純利益で1%くらいらしいですよ。だからよほど売れないと儲からなしい、本を一冊ッ万引きされたら10冊売らないと損を回収できないらしいので、小売の中では結構厳しいんじゃないですかね??

うえみず: それは厳しいですね!書籍の販売額は96年をピークに下がり続けているみたいですからね…。
生活レベルでの話ですが、色んな人と話していても本を読んでいるという人は少ない印象です。

けんぞー: 書店の敵はスマホですからね。つまりこれまでの隙間時間は雑誌や本を読んでた人がスマホで情報収集したりゲームをしたりしてるわけで、そうなると読書家とは言わないけど本屋に行って雑誌くらい買ってたみたいな人たちはかなり離れてしまう。書店には結構大きなダメージだと思います。

うえみず: 電子書籍については、けんぞーさんはどのようにお考えですか?

けんぞー: 電子書籍は使い勝手も悪いし、値段も紙の本とほとんど変わらない為利用しません。
例えばAmazonで買った電子書籍は、Amazonが電子書籍から撤退すると読めなくなりますよね。そんなものに紙の本と同等のお金は出せません。また見開きじゃないので読みづらいし、ふと前のページを読み直したくなった時は紙の本が読み直しやすいし、読み終わった後は売れますからね。多分日本であまり普及してない理由もそこら辺にある気がします。
ただ値段が紙の本の2割くらいで見開き対応の電子書籍端末が出たら紙の本から乗り換えます。うえみずさんはどうですか??

うえみず: ぼくはスペースの観点から、電子書籍は積極的に取り入れていきたい派なんですよね。と言いつつ、まだ読み終わってない紙の本も結構あって、散らかってしまってるんですが(笑)
それと、紙の本に慣れているせいか、紙の方が読んでる感じはするんですよね。うん、電子書籍に移行したい紙の本派ですね(笑)

けんぞー: 電子書籍は当分普及しそうにないですが、スペースを取るという理由で電子書籍を読んでる人はいますよね。 紙の本は古本屋やフリマアプリなどで出品して売れるとスペースは割と空くし、読み終わったらとっとと捨てるということも出来るのですが、中々出来てない人もいるみたいです。 最後にまとめると、書店の競争相手が多様化しているので、書店そのものが創意工夫して変わっていくしかないということですかね。
最近、Amazonがリアル書店を出店したので、その動向も注目しておきたいところです。リアル書店生き残りのヒントがあるかもしれません。

[スポンサーリンク]


パーソナリティ

うえみずゆうき

音楽家。福岡県田川郡出身、福岡市在住。バンドhomesickのボーカルギターやソロ活動を行なう。その他、ローカル音楽メディアNarrative代表など。

Twitter @y_uemizu

けんぞー

ニート時々物書き。佐賀県在住。けんぞーのショートショートで作品公開中。その他にも、ブログ 『けんぞーの佐賀で過ごす自堕落な日々』など執筆。

Twitter @kenzo_moratoriu