ゆるい言語活動のすゝめ

うえみずゆうきとけんぞーによる対談企画です。テキストときどきラジオ。

『ベーシック・インカムで幸福度は上がるのか』 第55回ゆるい言語活動のすゝめ

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第55回 ゆるい言語活動のすゝめ

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テーマ「ベーシック・インカムで幸福度は上がるのか」

けんぞー: 今回の衆議院議員選挙で小池百合子東京都知事が率いる希望の党がベーシック・インカム(以下BI)の導入を検討することをマニフェストに掲げてるみたいです(導入するとは言ってない)財源などこれから検討するのでしょうが(多分)、そもそもBIは人々の幸福度を上げるのか?について喋って行こうかなと。
幸福度の尺度は
1.経済的な幸福度は上がるのか?
2.社会的な幸福度は上がるのか?
この二点を軸に話していこうと思っています。ちなみに支給額は毎月70,000円、今回は具体的な財源の有無について語らないものとします。
これらを踏まえて、うえみずさんはどう考えますか?

うえみず: 僕たちの大好きなBIですね!(笑)
BIについては、この企画がまだラジオの時代から度々話題に上がっています。遠い未来の話かと思ったら、そんなことを言い出す政党が登場するという、なんとも激動の時代ですね(笑)
さて、今回は財源の有無を無視して話していくのですね。わかりました。まず、「経済的な幸福度が上がるのか?」からいきますか。
①生活保護を受給するほどではないが経済的に困窮している人。
②消費(購買)を心から楽しめる人。
このいずれかに該当すれば、経済的幸福度は上がるのではないでしょうか。逆に、これ以外の人にとって経済的幸福度に影響はほとんどないんじゃないかと。
けんぞーさんはどう考えますか?

けんぞー: 経済的な幸福度は一時的に高くなるとは思いますね。仕事の殆どがAIや機械化するには暫く時間が掛かると思われます。それまでは人が働かざるを得ないので、通常貰えてる収入に加えてBIがあると、多少消費税が上がっても余裕がある経済生活が送れそうですよね。しかし、本格的にAIや機械化進んで、人間が働く所がなくなったら、独居の人は毎月70,000円で生活するのは困難になるのではないでしょうか。長期的に見て、一人で生きて行く人は経済的に余裕がなくなるんじゃないかなと思います。逆に結婚したり、誰かと生活できる能力や環境にある人はなんとかなるかもしれませんね。

うえみず: 長期的にみればそのストーリーもありそうですよね!集団生活とかやってそう。ただ、そのレベルのAI・機械化って30〜40年ぐらいかかるんじゃないかって思います。AIで、ほんとうに仕事はなくなるのか?!というのがポイントになるかもしれませんね。

けんぞー: ほぼ完全に仕事のAI・機械化に移行するまでにはかなりの時間がかかるでしょうね。ただ、将来的にかなりの仕事が移行しそうな感じです。そうすると、15万円くらい支給しないと生活できない日が来るかもしれない。でもそれをやってしまうと、国が破綻するかもしれない。だったら、AI・機械化を規制してしまえという国の動きがあるかもしれません。

うえみず: (国の動きではありませんが)、フランスではセルフレジ導入に反対するデモがあったりしていましたね。「レジの仕事なくなるやないか!」と。AIに置き換わっていく仕事はいわゆるバイトや派遣の人が多い職種から順に置き換わっていくイメージなのですがどうでしょう?仮にそうだとすると、貧富の差が現在の比じゃ無くなりそうですね。いわゆる非正規の方ほど職を失いやすくなる。「だからBIの話してんじゃん!」という話なんでしょうが、この場合だと生活を保護するほどの金額もらえるわけではないので結局苦しい。BIは、自ら何かを生み出すバイタリティがある人にとっては神のような施策だと思いますが、万人に適したものかと言われると難しいですね。

けんぞー: 正規・非正規関わらずなくなると思います。例えばいまAIが投資を行っているファンドもあるくらいなので、なくなる時はあっという間に仕事がなくなると思います。
BIは万人に適さないというのはその通りだと思います。そこで社会的幸福の話に移ります。仕事がなくなりました、友人・恋人・配偶者等もいませんとなれば社会的貧困に陥ります。これまで仕事で接点を持っていた社会と隔絶して、たった70,000円で一人で生きるのはなかなかのサバイバルになるのではないでしょうか。その結果、孤独死案件が増えるのではと予想しています。要するに社会的に適合している人材でないとこれから生きていけません。友達作るのがうまいとか、モテるとか。

うえみず: 正社員でバリバリ働く、みたいなこれまでの社会適合とはまた違った社会適合を求められそうですよね。他者とうまくやっていく力というか。恋愛的な意味を越えた広義でのモテる人、魅力的な人ってのはBI時代相当強い気がしますね!

けんぞー: BI時代だとコミュニティを作る能力やコミュニティに属せる能力がないと死活問題になると思います。BIの支給額が70,000円だけで経済的貧困、それに加えて社会との接点が完全になくなる社会的貧困に陥る可能性が…

うえみず: 経済的・社会的に見てきましたけれど、BI導入には賛成ですか?反対ですか?

けんぞー: 現状の社会システムのままなら70,000円の支給は問答無用で賛成です!個人的にはもらえたら嬉しいので。しかし将来的に貧富の差が拡大するのではと思えるので、諸手を上げて賛成というわけではないんですよね。将来どの程度AIや機械化が進むのか、どれだけ支給できるのか、また財源についても今回は語りませんでしたが、その問題もありますよね。社会保障制度を廃止して財源確保になると金持ちしか生きていけない世界になるので。
うーん、難しいですねー。うえみずさんはどうですか??
※BIの財源を社会保障制度を残しながら70,000円支給できるのではと試算してるHPがありましたので参考までにどうぞ

dic.nicovideo.jp
うえみず: なるほどー。堅実派ですね!
ぼくは大賛成なんですよ。現状のシステムの延長線上って、衰退しかないと思ってて。茹でガエル的に手遅れになりそうな気がしています。BIは、あからさまに歪みが出てくるとは思いますが、それゆえに可能性を秘めているとも思うんですよね。ぼくは可能性を見たい(笑)ワクワクしたい(笑)

けんぞー: 具体的に、どのような可能性があると思いますか??

うえみず: たとえば、収入面のハードルが下がることで好きなことを仕事にする人が増えたり、単純に今までできなかったことや買えなかったものにお金を回せるようになったり。逆に、年金生活者や生活保護の方など厳しいよね、という中で新しい問題やそれに向き合う動きが起こったり。言い出すとキリがないんですが(笑)
とにかく毎月無条件に自動的に7万円が入ってくるって今まで経験したことのない世界だから、そういうあからさまな変化の中で一旦発散して、何らかの新しい形に収束していくような未知の可能性です(笑)

けんぞー: 導入直後は好きなことに集中できるとか、可処分所得が増えたという状態には確かになりますね。ただ、年金受給者や生活保護受給者は100%ベーシック・インカムには反対の姿勢をとるので、彼らにはより自立した生き方が求められるかもしれません。とりあえず、諸外国のように社会実験から早めにスタートしてもいいかもしれませんね。

うえみず: 実際に、となると反発もすごいでしょうね(笑)実験して成功事例を重ねていくしかなさそうです。まずは福岡市でぜひ試してほしいところです(笑)

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パーソナリティ

うえみずゆうき

音楽家。福岡県田川郡出身、福岡市在住。バンドhomesickのボーカルギター、ローカル音楽メディアNarrative代表など。

Twitter @y_uemizu

けんぞー

ニート時々素人物書き。佐賀県在住。けんぞーのショートショートで作品公開中。

SNSの類はやっていません。御用の方はこちらのメールアドレスまで(携帯のキャリアのメールから送られると、返信するとき届かないことがありますので、設定を変更してお送り下さい):koga.ken.20xx@gmail.com